特性
1.熟期は85日タイプの中
早生バイカラー品種で、
トンネル栽培から
ルチ栽培まで適応性が広い。
2.どの作型でも、比較的草丈が低く、がっしりと安定した草姿となるので栽培しやすい。
3.包皮はかぶりがよく、見栄えが非常によい。
4.雌穂は大型で先端
不稔も少なく、収量性が高い。
5.食味がよく、収穫適期幅が広いので安心して収穫できる。
適応性
トンネル栽培から
マルチ栽培まで幅広く適応します。
圃場準備・播種
スイートコーンは比較的適応性が広い作物で、畑をそれほど選びません。堆厩肥や緑肥を加えて排水性・保水性・保肥性を兼ね備えた健全な畑を維持します。
肥料は窒素、リン酸、カリそれぞれ10aあたり25㎏を標準とします。目安としては1/2を
元肥、残り1/2を
追肥としますが、栽培期間を通して肥切れを起こさないように
追肥をしていくことが重要です。
加えて
トンネル栽培では低温により吸肥力が弱まるので、10~20%多肥とした方が安定する傾向があります。また、その作型では窒素分について2/3を
元肥、残り1/3を
追肥として施すとよいでしょう。
栽植密度は地域や栽培型によっても異なりますが、10aあたり4,200株(
株間27~30㎝×畝間80~90㎝)程度が目安です。
発芽そろいをよくするために、地温15℃以上を確保してから1穴2~3粒(当社推奨)まきとしてください。また発芽時には適度な水分が必要ですが、過剰な土壌水分や乾きすぎは発芽不良の原因となることがあります。圃場が乾きすぎの場合は播種時に適湿となるよう、事前にしっかりと灌水を行ってください。
管理
本葉5枚目程度の時期に生育の早すぎる株や遅い株についてハサミなどを使って
地際部で切り、1本立ちにします。このようにして
間引き後の生育をそろえると、管理や収穫が容易となり、秀品率も上がりやすくなります。
追肥はこの
間引きの時期と雄穂が抽出する直前ごろの2回に分けて速効性の窒素肥料を施します。また、過度の乾燥時に灌水を行うと、生育が順調になり穂重の低下や先端
不稔が軽減し、収穫後の品質維持にも効果的です。
収穫
収穫適期幅は広いですが適期収穫を心がけます。地域や作型によっても異なりますが、
絹糸抽出後23~26日ごろが収穫時期になります。収穫期が近づいてきたら、試しどりをして登熟状況を確認し、先端の粒が十分にふくらんで隣の粒との隙間がなくなり、先端の肩が張ってきたら収穫時期です。また、試しどりした1本目を試食してみるとより収穫適期の判定がしやすくなります。収穫適期幅が広い品種とはいえ、その幅を超えた収穫遅れは食味と収穫後の品質低下を招くので注意が必要です。また、品温の上がる前の朝どりや収穫後予冷・保冷を行うと品質維持に効果的です。